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大島弓子

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夏のおわりのト短調

夏のおわりのト短調

大島弓子 白泉社

大島弓子さんは木登り少女だったらしく、「夏のおわりのト短調」という短い話にこう書いています。——木は子どもを高みへ高みへと登らせる崇高な魂があると思う。——崇高というのはすごい言葉ですが、やはりひとたび登り始めると、どんどん高く登りたくなるのです。

すいーん星旅行記

大島弓子 徳間書店

前回の木登りの本は、嫉妬に狂った男の話ばかりで重かったので、今回はコミックから始めます。大島弓子さんの『すいーん星旅行記』の中に木登りの話があって、私にとっても好きな場面です。——私は高い木に登りました。どんどん下の世界が変わって見えます。降りる時になって、木登りは降りる時の方が百倍難しいことが分かりました。足も手も震えました。あの男の子が登ってきて順に降り方を見せてくれなかったら、私は一生あの木の上にいなければならなかったでしょう。——これは体験的にとてもよく分かります。降りるのは確かに怖いし、大変なのです。

綿の国星

綿の国星

大島弓子 白泉社

「椿の木の下で」という一編があるので、椿の本に入れました。猫が主人公で、絵としては猫耳をつけた小さな女の子ですが、物語は猫の話です。可愛がられている小さな猫のところへ、主人が捨て猫を拾ってくる。その子がちゃっかりしていて、飼い主が来るとへたっとして「私だめ」という姿を見せ、いないときにはチビにちょっかいを出して虐める。訴えると「あんた嫉妬してるんでしょ」と言われてしまう。巧い描き方です。