5冊
これは本当に面白かった。——君に力を貸してもらえれば探し出せるさ。青年は驚いた顔をした。どうも物事にすぐ驚く性質であるらしい。——この一言でその青年がどういう性格かが分かる。
ロス・マクドナルドを読むようになったのは、シナリオ学校の田村孟さんに言われたからです。私のシナリオを読んだ田村さんが、フォークナーを読めと言い、同時に、フォークナーが『アブサロム、アブサロム!』の中で「is は was の総体である」——現在は過去の集積である——と書いている、それがロスマクのミステリーにはそういう書き方で出ているから読んでみなさい、と。読んでみたら確かに面白くて、チェーンスモーカーならぬチェーンリーディングという感じで次々に読みました。
ロスマクのファンが誰もが挙げるベスト3の一冊です。木林文庫には七冊が残っています。数年前から断捨離をしていて、ミステリーもSFもほとんど処分したのですが、ロス・マクドナルドだけは残してあります。
ベスト3の次の3として挙げられることが多い一冊で、今回初めて読みました。ただ残念ながら、私には人間関係がゴタつきすぎていて読みづらかった。推理小説はそういうものですが、それにしても、と。登場人物の一覧に何度も戻りました。ロシア文学は平気だったのですが。
ロスマクで最初に読んだのがこれです。ハヤカワ・ミステリで、ここから続けざまに読み続けました。