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南米の作家ボルヘスの『幻獣辞典』は、奇妙な動物ばかりを集めた本です。その中にも、動物界と植物界を融合した生物がいるという話があって、羊の生る木のことが引用されています。
物憂げに囁くような彼女の歌声は、数十年前の自分が漠然と思い描いていたパリに似合っていた。その声の主、フランソワーズ・アルディのアルバムに「もう森へなんか行かない」と題する曲が入っている。この曲と同名の本『もう森へなんか行かない』(E・デュジャルダン著)があるのを、那須塩原の素敵な古書店「白線文庫」に教えてもらった。
ルイス・キャロルはオックスフォードの数学科で、当時トップ首席だったそうです。そのままクライストチャーチの数学講師になっている。学長のリデル家に三姉妹がいて、ボート遊びをしたときに自分で作った物語を聞かせた。それが『不思議の国のアリス』の元になった話で、主人公にアリスという名前をつけたら、次女のアリスがとても喜んだ。それで手書きの本を送ったと言われています。
私が読んでいるアリスの翻訳は柳瀬尚紀さんのものです。柳瀬さんには、広報誌「えるふ」で河合隼雄さんと対談していただいたことがあります。特集が翻訳で、ちょうど柳瀬さんがジョイスの『フィネガンズ・ウェイク』を翻訳中だったので、その話が中心でした。アイルランドの話で、河合先生もちょうどアイルランドを旅された後だったので。
『鏡の国のアリス』にはトゥイードルディーとトゥイードルダムという双子のような奇妙な二人が出てきます。その一人がアリスに向かって、傍らで昼寝をしている王様を見て「この王様が目を覚ましたら、あんたどこにいると思う? 君はこの王様の夢の中にしかいないんだ。王様が目を覚ましたら君は消えちゃうんだ、蝋燭みたいに」と言う。アリスはもちろん「消えないわ」と言うのですが。