木

幸田文 新潮社 2004年

幸田文『木』新潮社

木林文庫を始める前から持っていた本です。買った場所をなぜか覚えていて、学芸大学にかつてあった双葉書店——今は薬屋になってしまいましたが——その棚から手に取りました。面白そうだな、というだけの理由でした。

幸田文さんは、ずっと前の同窓生にあたります。そして見返しの絵が、エクリで『空と樹と』を出したときに絵を描いていただいた日高理恵子さんのものでした。これは後になって気づいたことです。本を買うとき、出版をやるようになってからは見返しまで一通り見るようになりましたが、当時は見ていなかった。

装丁も木そのものです。表紙が木の地肌になっていて、箔押しと空押しがとても凝っている。新潮社は装丁を社内でやるからでしょうね。エッセイもすごく潔くて、木といえばこれ、というくらいの本です。

木林文庫チャンネル「木という一字の本」

この本と結びついている本

空と樹と長田弘

幸田文『木』の見返しの絵は、『空と樹と』で樹を描いた日高理恵子のもの。館長は買った当時は気づかず、出版をやるようになってから見返しを見る癖がついて知った。

私の二十世紀書店長田弘

長田弘を読み始めるきっかけになった一冊。そこから長田弘と日高理恵子の本を出すに至る。日高理恵子は、幸田文『木』の見返しの絵を描いた人でもあった