黄色い本

高野文子

河合隼雄さんとファーブルを翻訳されているフランス文学者の奥本大三郎さんに、広報誌で対談していただいたことがあります。名古屋での対談の帰り、新幹線でワインを飲みながら、奥本先生が「河合さんはコミックを読まないけど僕は結構読むんだよね」と好きなコミックの話をされた。

そこで私が高野文子の『黄色い本』の話をしました。当時評判になっていて、これはマルタン・デュ・ガールの『チボー家の人々』のことです。五巻本くらいで、表紙が全部黄色に統一されている。高野文子はそれを「黄色い本」として描いている。奥本先生が「僕読んでないな」とおっしゃったので、新幹線から戻ってすぐお送りしたのを覚えています。とても喜んでいただきました。

ユリイカの特集では大友克洋さんと対談されています。寡作な漫画家ですが、一つ一つとても面白い作品を描いています。

木林文庫チャンネル「樹と人を描いた名作漫画」