オババの森の木登り探偵

平野肇 小学館 2006年

平野肇『オババの森の木登り探偵』(小学館、2006)。帯に「鎌もったオババが、追いかけてくるぞー!!」

これは文字通り木登りです。分厚い本ですが、木登りなので買って読んでみたら、このオババの森というのが、私たちがしょっちゅう散歩している、サレジオ教会の少し手前にある古い地主さんの家のことなのです。相続人が特定されず、恐らく何十年も放りっぱなしになっている。たぶんその頃に書かれた本で、今は管理会社が入って清掃だけはされていますが、跡継ぎは見つからないままあの状態です。茂りまくっている頃に、そこへ忍び込んでみようという話。同じ地元の話なので、興味を持って買った本です。「あれから二十数年、東京の高級住宅地に残る屋敷森は」とあって、あちらの方は高級住宅地とされています。この辺の碑文谷・鷹番とは違って。タイトルは少し洒落たお話です。

木林文庫チャンネル「木の上の物語(後編)」

『オババの森の木登り探偵』(平野肇著)の帯に「ケータイ発・野外ミステリー小説」とあった。「木」の関連本であっても、何もかも木林文庫に入れるわけではないので、通常であれば棚に戻してしまっただろう。立ち読みして気になったのは、小説の舞台がわが町目黒、それもかなり近場に設定されていたからだ。あの場所だろうと目星のつく「オババの森」、泉公園と名を変えられた池も近しい。しかし、主人公やワキたち、姦しいオバサン連、登場する人物がおしなべて類型なのが、原住民としてはいささか不満。

館長のコラム「木にのぼる」より