ますむらひろしさんは宮沢賢治が好きで、猫がいつも作品に出てくるので、『銀河鉄道の夜』をジョバンニもカンパネルラも猫にして描いた漫画があります。それを元にして作られたのが、この『銀河鉄道の夜』という映画です。
脚本を前衛演劇の別役実さんが書いて、音楽は細野晴臣さんが担当しています。ただ制作者はとても苦労したらしく、遺産継承者の宮澤清六さんや宮沢賢治研究会の人たちが「主人公たちが猫になるなんてとんでもない」とかなり強く反対されたそうです。結局こういう作品ができあがって、公開もされました。
私は面白く観ました。1985年の上映ですが、探してみたらパンフレットも残っていて。全部猫なんですね。時々人間の姿もあります。列車に乗っている遭難していた男の子と女の子は人間の姿です。でも鳥捕りも、意地悪なザネリも、お母さんの牛乳をもらいに行く牛乳屋さんも猫になっています。
銀河鉄道の夜が猫なんてとんでもない、という話は分からなくはないですけれども、映画としてはとてもよくできていたと思います。
木林文庫チャンネル「「猫の木」コーナー」