大きな木のような人

Saera et la botaniste

いせひでこ 講談社 2009年

いせひでこ『大きな木のような人』講談社

フランス語で Saera et la botaniste という小さなタイトルが添えてあります。サエラは主人公の女の子の名前ですが、フランス語で çà et là と書くと「あちこち」という意味になる。舞台はすべてフランス、パリのジャルダン・デ・プラント(植物園)の中の話です。

木のスケッチをするのが好きな女の子が、植物園じゅうを描いてまわる。最初は花を引き抜いてしまって職員に叱られたりするのですが、毎日毎日通って描いているうちに仲良くなって、植物学者から一本一本の木の説明を聞くようになる。四季折々の樹を見る、一夏の思い出です。

その大きな木がプラタナス——フランス語でプラタンです。背が高いので、見開きを縦に使っている。だから余計に大きく感じる。うまい使い方だと思います。プラタナスはすずかけですね。ここから近い林試の森公園も、すずかけの並木と言われています。日差しのあるときのすずかけは、とても綺麗です。

木林文庫チャンネル「大きな木の本」 8:53 / 9:53 / 10:44