木林文庫で一番多いのは林檎の本です。どれくらい持っているのかと思って数えてみたら、百二十冊以上ありました。十年前に木林文庫についての冊子を書いた時にも、やはり林檎について一番最初に書いています。その時点では二十五冊でしたから、その後に約百冊増えた勘定になります。


この文庫を始める前からあったのが、ヤーノシュの『おばけリンゴ』です。子どもに読んで聞かせるためだったと思います。とても絵が可愛くて、こんなでかいリンゴができてしまうという絵本で、こういう話は子どもがすごく喜ぶので、何度も何度も読んだように思います。


林檎の本はやはり絵本や童話が中心ですが、それだけではなくて、林檎とは何かという宗教的なものも物凄く多い。木林文庫を始めた時、林檎と言えばアダムとイブですから、イブが蛇にそそのかされて林檎をアダムに渡そうとしているポスターを貼っていました。十年ほど前にフランスの書店で見つけたもので、実は pêche と書いてあるので桃なんですが、林檎にも見えるのでここに飾っています。日付を見ると一九二二年のイラスト新聞。百年前のものです。



木林文庫チャンネル「りんごの本」
木林文庫は木の本を集めていますが、木林文庫を始める前から持っていた木に関わる絵本は、自分で買ったものとしては1冊しかありませんでした。それがヤーノシュの「おばけリンゴ」です。子どもたちに読んであげるために買ったもので、みんな好きですね。

木林文庫チャンネル「記憶に残る絵本」
最古参は30年近く前、長男と読むために買ったポーランド生まれの作家ヤーノシュの『おばけりんご』。長く読み継がれているロングセラー絵本の一冊で、今読み直しても楽しい。「ひとつで いいから、うちのきにも リンゴが なりますように。そんなに りっぱな みでなくても いいのです。ひとつで いいから ほしいのです」から「ふたつで いいから、リンゴが なりますように。ちいさな リンゴで いいのです。かごに はいるくらいのが ほしいのです」まで。矢川澄子の訳は読み聞かせに申し分のないリズムがあって、主人公ワルターさんの、いつも途方にくれているような表情にぴったりだ。まさに、「声に出して読む日本語」。谷川俊太郎がこの絵本を脚色した同名の舞台台本を書いている。
館長のコラム「リンゴ、りんご、林檎」より
