オーウェルの薔薇

レベッカ・ソルニット

すごく意外だったのがジョージ・オーウェルです。『1984』や『カタロニア讃歌』——スペイン内戦の話ですから、ものすごくラディカルな人でしょう。ラディカルな人が薔薇を育てないわけではないけれど、『オーウェルの薔薇』という本が最近出て、そのタイトルを見た時にすごく意外でした。オーウェルの薔薇? と。レベッカ・ソルニットという人で、これが面白かった。

面白かったのは「パンと薔薇」という言い方をしているところです。この間それに似たようなニュースがありました。年金だけでギリギリの生活をしている癖に美術館に行っている奴がいる、というとんでもないことが書いてあって、それはそれで批判されましたが。パンと薔薇は結びつかない、という考えが今でもある。それに対してオーウェルは、当然両方必要なんだ、人生には両方だ、と書いている。そうだよなと思いました。

社会・政治と園芸。オーウェルと薔薇。逆に僕なんかもそうですが、そうやって切り離すこと自体が間違っているんですね。パンと薔薇は一緒だよ、と。作家だって生活の中で花も愛でるし、みんなで騒いでたらふく食べたいというのは当たり前にある。

木林文庫チャンネル「薔薇の本」 8:19 / 10:26 / 17:06