17冊
『木のぼりの詩』は画家、安野光雅の故郷津和野での少年時代を描いた画文集である。豊かな日々の最初に掲げられたのがタイトルとなった木のぼりのエピソード。
フランスで買った本で、「悪魔の美」、美しい悪魔という意味でしょうか。怖いけれど美しい、という意味合いがあると思います。その中に『神曲』地獄篇の挿絵があります。
魔女というと、水木しげるさんがいろんな東西の妖怪を描いています。この表紙の絵の魔女の感じ——鼻が高くて、お婆さんで、スープの鍋で薬草か何かをグツグツ煮ている。これが僕らのイメージする魔女の典型ですね。
ドイツの森というと、フリードリッヒです。暗い森。これは一人ではなく人が一緒にいるところですが、やっぱり暗い森の中。とにかく彼の絵は全体が暗い森で、どれを見ても陰鬱です。
ルターの本で林檎は宗教絡みという話をしましたが、それに近い本があります。タイトルが『林檎の礼拝堂』。数年前——震災の後ぐらいだったかな——現代美術館で、田窪恭治さんが描いた林檎と、四国の大きなお寺の障壁画を合わせた展示がありました。
ボッティチェリの『ヴィーナスの誕生』と『春(プリマヴェーラ)』。春ですから絵の中にも花がいっぱい溢れていて、着ている服の絹にも花が描いてある。当時フィレンツェにあった植物が百種類以上、全体で描かれているそうです。
クレーにも薔薇の絵があります。クレーらしい描き方で、タイトルは『バラの庭』、ドイツ語で Rosengarten。基調が少し明るい煉瓦色で、薔薇がたくさん咲いているというシンプルな絵です。全部が赤ですが、ちょっと花弁の感じも描かれていて、良い絵ですね。かなり大々的な展覧会のカタログで、特に作品が多かった時のものだと思います。
シャガールはブーケがすごく多くて、いろんな花を花瓶に入れている絵が多いでしょう。タイトルに薔薇と付いたものが何点かあるのですが、うちにある画集の中には薔薇と付いたタイトルはない。これは薔薇だろうな、というのが『恋人たち』です。BIRTHDAY、お誕生日に恋人に花を贈っているから、多分薔薇ではないかと考えています。
若冲の薔薇が素晴らしい。『薔薇小禽図』、薔薇と——雀ではないと思いますが、なんとなくシジュウカラっぽい鳥。この絵に限らず、若冲の作品を大々的にたくさん観たのはこれが初めてでした。江戸期の絵は、花もどこか幻想的なものになりますね。
ロシアへ行った時に買ってきた画集です。この中のライラックの絵に惹かれました。
エクリの本は全部、次男の悠里がデザインしているんですが、このクートラスに関しては彼が特に思い入れがあって。フランスに行って作品を撮影していますし、彼を紹介してくれたのも悠里でした。
シャルトルの大聖堂で有名な、パリから一時間ほどのシャルトル市がやっている美術館で、クートラスの大きな個展がありました。「クートラスの世界」というタイトルだったかな。展示されている量というのはものすごくて。
2010年にエクリで出版した『僕の夜』。これを描いたのがロベール・クートラスというフランスの画家です。