三つの冠の物語

ヒース、樫、オリーブ

Heather, Oak & Olive

ローズマリー・サトクリフ 山本史郎 挿画 ヴィクター・アンブラス

ローズマリ・サトクリフ『三つの冠の物語 ヒース、樫、オリーブ』山本史郎訳。帯に「勇気と誇りと熱い友情の絆」

小説もあります。以前アーサー王伝説の話をした時にサトクリフの作品に触れましたが、これもサトクリフの少年向けの物語です。

オリンピックの発祥の頃、四年に一度の大会があって、二人の少年が長距離走を争う。一人はアテナイ、もう一人はスパルタで、敵対する二国の二人がライバル同士になります。大会の前に練習している時、スパルタの少年が金具か何かに引っかけて大怪我をしてしまう。でも頑張って走るという物語です。

オリーブが関係するのはここです。勝者に捧げるのは月桂樹の冠ですが、オリーブの冠は友情の印なのだそうです。アテナイの少年が父親から、「友達にオリーブの冠をあげられるような奴と友達になれ」と言われている、という話が途中で出てきます。

敵対する国なのに、相手の怪我を利用して勝つことはしない。「思い切って走れ」と言い合う。サトクリフらしい爽やかな少年物語で、これも一つの典型かなと思います。

木林文庫チャンネル「オリーブ収穫と本の話」

この本と結びついている本

第九軍団の鷲ローズマリー・サトクリフ

同じサトクリフの少年向け歴史小説

木を植えた男ジャン・ジオノ

訳者が同じ山本史郎