木に妙なものが生ってしまうという話には、子ども向けのものもあれば古い言い伝えもあって、いろいろな種類があるのが楽しいのですが、その一冊が佐々木マキさんの絵本『くまの木をさがしに』です。可愛らしくて、もともと佐々木マキの絵本は好きなのですけれど、これは特に気に入っています。
きのこちゃんという女の子が、自分の誕生日のお祝いに熊のぬいぐるみが欲しいと思って、誕生日の神様に手紙を書く話です。
お手紙がとても可愛らしいので、そこだけ読んでみます。——誕生日の神さま。私は今度の誕生日に、可愛いクマのぬいぐるみが欲しいです。でも、いくら皆が可愛いと言っても、私が可愛いと思えないクマは嫌です。世界一可愛いと思えるクマをください。どうぞお願いします。失礼しました。きのみ・きのこ。
「皆が可愛いと言っても、私が可愛いと思えないクマは嫌です」というところがなかなか可愛くて、そういう文章はなかなか書けないなと思います。
その手紙を出すと、誕生日の神様からちゃんと返事が来て、ぬいぐるみがたくさん生っている所への地図が付いている。地図に従って山道を辿っていくと、ぬいぐるみがどっさり生った木のところに辿り着いて、すごく可愛いと思うクマのぬいぐるみを持って帰りました、という。とても楽しい絵本です。
木林文庫チャンネル「おかしな木」
