幻想博物誌

澁澤龍彦 河出文庫

澁澤龍彦『幻想博物誌』(河出文庫)

東洋には羊の生る木があるという話が大航海時代のヨーロッパに広まって、それはいろいろな所に引用されています。例えば澁澤龍彦。『幻想博物誌』という短編集の中に「スキタイの羊」といって、メロンのような実に羊が生っているという話を書いています。

木林文庫チャンネル「おかしな木」

この本と結びついている本

幻獣辞典ホルヘ・ルイス・ボルヘス、マルガリータ・ゲレロ

羊の生る木の話は澁澤龍彦『幻想博物誌』の「スキタイの羊」にあり、ボルヘス『幻獣辞典』はそれを、動物界と植物界を融合した生物として引いている。

ボンバストゥス博士の世にも不思議な植物図鑑イバン・バレネチェア

澁澤龍彦『幻想博物誌』が伝承の中の幻の生き物を集めた本なら、『ボンバストゥス博士の世にも不思議な植物図鑑』は作者がまるごと想像した植物を集めた本。木に羊が生るという同じ発想が、片方では記録として、片方では創作として並んでいる。

羊の木いがらしみきお

『羊の木』という題の出どころが、羊の生る木の伝説。澁澤龍彦『幻想博物誌』の「スキタイの羊」が、その伝説を書き留めた一篇にあたる。